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海外で仕事できるレベルの英語を身につけるために行ったたった2つのこと

 こんにちは、本ブログの管理人のえるです。

 えるは勤め先の仕事の関係で累計5年ほど海外(北米)で暮らしました。「英語ができるんでしょう」と言われますが、そんなことは全然ありません。学生時代、英語の成績はあまり良くなかったし、英語のクラスでネイティブっぽい発音をするとクスクス笑われるようなそんな学校に通っていました。社会人になって「海外のグループ企業に行ってこい」と言われて初めてまともに英語の勉強を始めたような人です。

 そんなえるですが、たった2つのことを半年ほど続けた結果、海外に行って困らない程度には英語力を上げることができました。勉強を始める前は英検2級にも受からないくらいだったと思いますが、半年後に初めて受けたTOEICのスコアは885でした。(TOEICを受けたのはこの一度きり)最近の意識高い系の新入社員は900+のスコアを持っている人がわんさかいるので、885なんて会社の中では全然大したことはないのですが、高校卒業程度の英語力しかなかったえるにしては頑張った方だと思います。

 えるがやった2つの勉強法とはディクテーション英語の小説を読むことだけです。(もちろん、TOEIC受験直前には過去問を解くとかの一応の対策はしましたよ。)

ディクテーション

 ディクテーションは、耳から英語を聞き取り、それを書き起こすという方法です。この方法は、リスニングとスペルの練習に非常に効果的であり、英語のスキルを向上させるのに役立つと言われています。

 えるの場合、CDプレーヤーで英語の音声を流してこれをノートに書き取り、1センテンスごとにテキストと比較して完全に一致するまで、同じセンテンスを何度も何度もリピートして繰り返し聞いてノートに書き取るというトレーニングをしました。

  1. 一つのセンテンスをプレーヤーで流す
  2. 聞いたセンテンスを覚えてノートに書きとる
  3. 書き取った内容と正解のテキストを比較する
  4. 1箇所でも間違えていたら(聞き落とした単語があった、スペルを間違えていた、複数形の-sを聞き落としていた、etc.)1に戻る
  5. これを書き取った内容と正解のテキストが一致するまで何度でも繰り返す
  6. 以下、エンドレス(笑)

 これを朝晩の通勤電車の中で往復2時間、半年間やりました。すごーく地道な作業です。でもこれが一番効くんです。

 多くの人は中学、高校と英語を学んできているので英語の文章を「目で見て」理解する力はあります。英語のグラマーに関する体系的な知識では日本人の方が平均的米国人より上かもしれません。問題は耳で聞いた音と字面がつながらないということなんです。日本語と英語では発音の体系がかなり違って日本人には子音の多い音声は聞き取りにくいですし、英語は発音と表記の乖離が大きい言語としても知られています。「ボーゥ」が"ball"のことだというのは知らないと絶対わかりません。この発音と文字のつながりをつけるトレーニングがディクテーションなのです。

 よく「英語を聞くだけで話せるようになる」みたいな本がありますが、あれは嘘です。聞くだけでは絶対に理解できるようにはなりません。聞いた音を自分の手で文字にして目で見えるものにしてみて、発音と文字のつながりを体で覚えて初めて相手の言っていることがわかるようになります。

 使うテキストはなんでもいいと思います。必要なのはCDやダウンロードできる音声ファイルがあって、その内容が正確に記載されたテキストブックだけです。あとは5秒、10秒とか巻き戻しがワンタップでできるミュージックプレーヤーがあればディクテーションの練習は始められます。

英語の小説を読む

 ディクテーションと並行してえるが行ったのは英語の小説の原書を読むことです。小説といっても小難しいのは読めないので、えるが読んでいたのは児童文学やジュブナイル小説とかです。ロアルド・ダールとかダレン・シャンとかを読んでいました。

 ネイティブにはネイティブ特有の発想があります。これは考えて身に付くものではありません。よく引き合いに出されるのが「人生は一度きりだ」というのを英語にすると"You can't live twice"になるという例です。「人生は一度きりだ」という日本語から発想して英訳を考えているうちは、決して"You can't live twice"には辿り着きません。これはたくさんの実例に触れて覚えていくしかないものです。

 だから「英作文」ではなく「英借文」をしろと言われますね。日本語を英語に翻訳するのではなく、ネイティブの書いた英語の文章をたくさん引き出しに持っておいてそれを組み合わせて会話するんです。ビジネスメールなんてほとんど「英借文」でかたがつきます。パクリ上等!

 英語の文章をたくさん読むことはそういうネイティブの感覚、表現のパターンに触れるのに役立ちます。小説は、ストーリーや文体が様々なため、読むことで様々な英語の表現に触れることができます。まずは、自分が興味のあるジャンルの小説を選び、楽しむことを優先しましょう。だから簡単に読める児童文学はおすすめです。児童文学でもダールのような優れた作家の書いたものは優れた言葉の選択、表現によって英語に関する感覚を磨くのに役立ってくれると思いますよ。