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Father Christmasと階段の音楽

クリスマスの習慣

 こんにちは、本ブログの管理人のえるです。

 季節外れのトピックスを一つ。

 えるはクリスチャンではありませんが普通にクリスマスはお祝いします。キリスト教の祝祭というよりも、家族愛、隣人愛、人類愛を世界中の人たちと確認しあう日としてお祝いしています。

 えるのところではクリスマスのとき、恒例としている二つのことがあります。それはクリスマスイブの夜に「ファーザー・クリスマス」を観ることと、クリスマスの日の朝に「ジークフリート牧歌」で目覚めることです。

ファーザー・クリスマス

 「ファーザー・クリスマス」は「スノーマン」や「風が吹くとき」で知られるレイモンド・ブリッグズの絵本を原作としたアニメーション作品。「スノーマン」のDVDにカップリングで入っていたのをみてすっかり好きになりました。Amazon Primeビデオにあるので、プライム会員は無料で吹替版を視聴することができます。ただえるはオリジナルのメル・スミスのナレーションの方が好きです。

 江戸時代の都々逸に「一年を十日でくらすいい男」*1とありますが、かたや一年に1日しか働かない白髭のおじいさんの364日間の日常とは何か?(いやいや、その日以外にも手紙の返信を書いたりして働いていますから!)

 そんなサンタクロースの一年をユーモアとちょっとした皮肉を交えて描くこの作品を見ながら、えるは子どもたちの幸せを願ってボランティアでサンタの仕事の代行をしている世界中の無名の人たちの苦労を偲んでいます。

ジークフリート牧歌

 「ジークフリート牧歌 - Wikipedia」はリヒャルト・ワーグナーが妻コジマのために作った作品。初めて聴いたのはルキノ・ヴィスコンティの映画「ルートヴィヒ」に挿入された美しいシーンでした。ジークフリートの名前を使っていますが多分「指環」の内容とは直接関係はない*2穏やかで幸福感に満ちた曲です。クリスマスの早朝に駆り出された楽団員はさぞかし大変だったでしょうが、現代では誰にも手間をかけることなくこの美しい音楽をクリスマスの朝に楽しむことができます。

 カナダ出身のピアニスト、グレン・グールドはこの曲がお気に入りだったと見えて、ピアノアレンジ版の演奏を残しているほか、自らタクトを振ってオリジナル版の十三重奏の録音も行っています。普段はオーケストラ版で聴くことが多いのですが、グールドのピアノ版や十三重奏版も素朴でクリスマスらしい味わいがあって素敵です。Apple Musicにあるのでサブスクリプション会員の方は聞いてみてください。

 ところでヴィスコンティの「ルートヴィヒ」といえば、映画の前半部分でルートヴィヒが天井に夜空の雲を投影しながらオルゴールで「夕星の歌」を聴いているところに弟のオットーが来訪して会話するシーンがあります。あのオルゴールとプロジェクター、すごく素敵なので欲しいんですけど、どこか作ってくれないかなあ。

「ルートヴィヒ/神々の黄昏」より

家の整理をしていて「スノーマン/ファーザー・クリスマス」のDVDを見つけたのでこの記事を書いてみました。

*1:年間6場所90日制の現代の相撲と違い、江戸時代には相撲の試合は1年に10日ほどしかなかった

*2:一部素材は共用している